ナカノ訪問看護ステーション主催の第10回家族事例検討会に参加しました。
ナカノ会のスタッフのみならず、他機関のスタッフも参加している事例検討会。毎回、事前に提供いただいた事例に関する情報をもとに小林先生がミニレクチャーを行いますが、今回のキーワードは「お婿さん」でした。日本の先行研究では婿に関する研究は過去5年でわずか4件と、嫁に比べると婿に関する研究は非常に少ないことを知りました。
家族に関する情報が少ない中での事例検討でしたが、ケアマネさんが素晴らしい情報をお持ちで、小林先生のアセスメント通り、スタッフも着目していなかったお婿さんの存在が実は……でした。
「目の前にいる家族だけでなく、家族全体をみてアセスメントする」と常々言われていますが、家族の歴史、家族のパワーダイナミクス、家長制度などあらゆる面に及ぶ素晴らしいアセスメントで、参加者一同が感嘆した時間でした。(相星)
12月18日はナカノ訪問看護ステーション(医療法人ナカノ会 http://www13.ocn.ne.jp/~nazic/
)主催の家族事例検討会、19日は鹿児島県看護協会「家族看護」研修会、20日は南九州病院緩和ケア病棟家族事例検討会でした。この寒波で南国鹿児島にも雪がちらつく珍しい天気でしたが、いずれも熱心に学んで下さる皆様で熱気に満ちていました。参加して下さった皆様、準備をして下さった皆様、ありがとうございました。
体育館のようなホールで行ったグループワークは、雪のために参加できなかった人も多く120人くらいでしたが、私の経験した「家族看護」のグループワークとしては、過去最高人数を更新しました。ファシリテータのみなさまの活躍が頼もしかったです!!
3日間の内容はいずれも重量級でここには書ききれません・・・。
同行した皆様の感想が届いたらアップします。
11月28日(土)は島根大学大学院で一日カルガリー式家族アセスメントモデルの講義&グループワークを行いました。島根での講義はもう3年目(!)ですが、最初の年に受講した大学院生のリピータも参加されて「認知症と家族」「育児困難と家族」をテーマに2つの家族の物語を作りました。2グループともに、迫真の演技で、胸が熱くなりました(パチパチパチ)。29日(日)は研究会のグループワークでしたが、小林の講義が長引いて、時間を40分超過しましたが、これまた素晴らしいアセスメントの数々が発表されました。時間が短かったので、最初から劇をつくるのではなく、「家族アセスメントPartI」の課題20と課題21を使って家族の苦悩について考え、より苦悩を深めている2者関係を推測して円環パターンを書きました。参加者は学部の4年生、大学院生、現役の看護師、保健師、社会福祉士、看護短大の教員、心理学の教員など本当にさまざまな背景の方々でしたが、ファシリテータとして大学院生のリピータと相星さんが活躍してくれました。ジェノグラム・エコマップを描くことも初めての方々ですから、ファシリテータの存在は大きいなと思いました。京都、奈良、大阪からも参加されました。ぜひ、職場や日常の現場で活用して頂きたいと思います。準備をして下さった島根大学大学院の中谷先生、小川先生、大学院生のみなさま、ありがとうございました。あらたに会員になって下さったみなさま、今後ともよろしくお願いします。ちなみに、しまね家族ケア研究会のリンクはこちら↓
http://1st.geocities.jp/shimanekazoken/
来月は、鹿児島で200人を超えるグループワークです。私の経験したグループワークは120人までですから、記録更新です。鹿児島の会員の皆様の中でファシリテータをして下さる方募集します!!
とにかく、ジェノグラム・エコマップと円環パターンの書き方がわかるというだけでもかまいません!
(小林)
本日は、論文抄読という形ではありませんでしたが、「訪問看護における遺族ケア」の研究状況についていくつかの文献を紹介して頂きました。訪問看護では実際にはお悔やみ訪問のような形で遺族の労をねぎらうことはなされているのですが、いざ、研究となると診療報酬の対象にならないこともあり、非常に少ないのが実情のようです。オプションとして実費請求で対応しているステーションもあるようですが、遺族ケアの必要性は当事者にはなかなか自覚されにくいものではないかと思います。とにかく、おもしろい話題がたくさんありました。担当して下さったKさん、ありがとうございました。(小林)