会員の活動報告 2011

家族システムケア1巻3号発行 2011年12月30日 13時29分

Webジャーナル「家族システムケア」1巻3号を発行しました。フリーアクセスのページもあります。是非Webジャーナルのページをご覧下さい。
 今年も残り2日となりました。今年は日本中が苦しみに沈んだ年でした。来年は良い年となることを願っています。年が明ければすぐにライト博士の特別セミナーです。来年も数々のセミナーやジャーナルの発行を通して、皆さまと「家族システムケア」の山に登りたいと思います。来年もどうぞよろしくお願い致します。

鹿児島県看護協会主催 平成23年度「家族看護研修会」参加報告 2011年12月24日 14時10分

 12月17日(土)10:00~16:00に鹿児島市の鹿児島県看護研修会館において、家族看護研修会が開催され、参加者数約200名の満員御礼、大盛況のうちに終了した。参加者は全て看護職であり、所属は病院・診療所の看護師が多く(190名)、訪問看護ステーション、重症心身障がい児施設、老人保健施設などであった。午前は小林奈美代表が講師を務め、午後から家族アセスメント力向上を目指してグループ学習、小林代表のスーパーバイズのもと、7名のファシリテータが(6人1グループ)グループワークに関わった。ファシリテータは鹿児島から5名がお手伝いに駆けつけて下さった。

鹿児島会場開催は今年で3回目であり、グループワークによる家族アセスメントは昨年と比較すると、時間的にも速く円滑に進められた。ファシリテータが複数回参加しているせいか、参加者にリピーターもいてFASC式グループワークの考え方が浸透したせいか、要因は分からないが良い傾向である。何より小林代表が「鹿児島はカルガリー式家族看護モデル実践の先進地」というほど、看護職を中心に「人」が育っており、鹿児島から協力を頂いた5名のファシリテータの底力と1年間の更なる成長、「継続は力なり」を実感したひと時であった。鹿児島県看護協会の研修担当の方より、「参加者のアンケート結果はとても好評でしたよ。『講義では、家族アセスメントの具体例を交え説明され分かりやすかった。』『ファシリテータが効果的に入って適切な助言を得て、スムーズに進められた。』『グループ学習で、家族アセスメント方法がより具体的になった。』など、家族アセスメント技法の学習満足度が特に高かったようです。」とお言葉を頂いた。

 家族アセスメントは、看護職が家族を一方的に診断するものではなく、情報を整理するツールであり、「共に眺める航海図や地図のようなイメージ」である。参加者はグループワークを通して、同じ対象の家族でも「私」の見方と、隣のグループメンバーの見方は異なることを実感していた。今回の事例は家族アセスメントPartⅠの課題20(人工呼吸器をつけて在宅療養している松之助くん)の家族であったが、「この家族で誰が最も苦悩しているのか」「一番苦しんでいる二者関係は、どの2人か」という問いの答えが異なっていた。グループダイナミクスが変化し、一人一人が真剣に、生き生きと話し合う転換の時だ。嫌々グループワークに参加していたメンバーも、この山を越えると表情が一転、輝き始め、意見も活発になる。私はこの時間が一番好きだ。参加者の一人が「グループワークって楽しいんですね。ありがとうございました!」と声をかけて下さった。

こちらこそ、素敵な時間を、本当にありがとうございました。(大野佳子)

 

連絡先・アクセス

252-0329 

神奈川県相模原市南区北里2-1-1

北里大学大学院看護学研究科 

家族看護学Ⅰ

 

最寄駅よりバス約20分
小田急線:相模大野駅
JR線 :相模原駅、古淵駅