7月14日(土)北里大学看護学部において第3回目となるプレリミナリーセミナーが開催されました。地域・在宅、小児・母性など様々な領域から大学院生、教員、臨床実践の方など15名が参加しました。講師は、研究会のチーフアドバイザー認定者である田久保由美子先生が務めました。午前中は、家族システムケア研究会の学習システムの紹介とカルガリー式家族アセスメントの講義があり、午後からは家族アセスメントPartⅠに掲載されている人工呼吸器を使いながら在宅療養をしている4歳の松之助くんの事例を用いたグループワークを行いました。3つのグループに分かれて、事例のジェノグラムとエコマップを描き、家族の苦悩について話し合い、円環パターンを完成させました。グループごとの発表では、家族を捉える視点が異なっていて、とても興味深かったです。
午前中の講義の一部を大学院で共に学んでいる蔦澤さんと一緒に担当させていただきました。緊張しながらの初めての講義では、わかりやすく伝えることの難しさを感じました。さらなる学びを重ねて、よりわかりやすく伝えることができるようになりたいと思いました。午後は、ファシリテーターを務めました。グループメンバーの意見を引き出しながら、時間内にひとつの方向へ収束させ、なおかつ、メンバー全員が納得のいく内容にまとめることはとても難しく反省点ばかりでした。課題は山積みですが、HPにある険しい雪山を着実に一歩ずつ踏みしめていきたいと思います。
7月15日(日)北里大学看護学部において第2回目となるフォローアップセミナーが開催されました。ステップアップセミナーⅠとⅡの2日間で行う内容を1日で行います。午前は、小林先生より30分ほどの講義を受けたあと、4人と5人の2つのグループに分かれて、白紙の状態から模擬家族を作り上げていきました。短い時間のなかで、詳細な家族の設定ができあがり、さすが上級セミナーに位置づけられているだけあるなぁとメンバーのレベルの高さに驚きました。午後は、「胃がんターミナルと診断された夫と、在宅療養生活を望む妻と積極的な治療を望む姑」と「子どものために在宅療養したい乳がん末期の妻と病院で治療を受けてほしい夫」の苦悩の場面を演じました。緊張感が漂う中、2人のクリニシャンが面接に挑戦しました。ビデオを再生しながら小林先生の解説で面接を振り返ったあと、改善点を踏まえ、同じクリニシャンが2度目の面接を行いました。視線の配り方や身体の向き、話の聞き方、声をかける内容とタイミングなどによって家族の反応も1度目と2度目では全く違ったものとなりました。「全身全霊で話を聴くこと」の大切さと難しさを間近で感じることができました。良いクリニシャンになるには「何度も経験して訓練することが大事!」との小林先生のお言葉を聞き、私もいつかは挑戦したいと思いました。(富山)