3月17日(土)プレリミナリーセミナー
3月18日(日)アドバンストセミナー Ⅱ Illness Beliefs Model Ⅰ
詳細は研修会のご案内のページをご覧ください。
平成24年度のセミナー一覧はセミナーラインナップのページを覧下さい
ライト先生特別セミナーの報告
1月29日、北里大学相模原キャンパスにおいて、冬の恒例、第4回目となるライト先生の特別セミナーが開催されました。地域・在宅看護、小児看護、クリティカルケアなど様々な領域から大学院生、教員、実践の方など20名が参加しました。午前は、「What Every Nurse Need to Know/Do to Provide Competent and Compassionate Care 」というテーマでの講義でした。まず、ビリーフと苦悩、癒しとのつながり、看護師の役割は癒しを促すことであること、全身全霊を傾けることの重要性と難しさについて、そして家族看護について重要なのは家族と病の概念化であること、面接で重要な9つの技術について先生ご自身の経験や研究の成果を交えてお話下さりました。午後は、実際のご家族をお迎えして、日本初となるライト先生のライブインタビューが行われました。まず、ご家族の情報を整理し、アセスメントからの見立て、どのような問いかけを行っていくのかというプレセッションが行われ、その後、ご家族へのライブのインタビューを見せていただきました。ライト先生の視線、表情や声のトーン、ご家族への問いかけや賞賛のことば、また、ご家族の表情や語られることばを一瞬たりとも見逃すことができない、一言たりとも聞き逃すことができないそんな緊張感であふれていました。インタビュー後にはポストセッションが行われ、面接を振り返りました。この貴重な機会を与えて下さったご家族に心から感謝しております。また、ライト先生は前日に来日され、お疲れであったと思いますが、参加者の学びたいという想いに熱意をもって応えて下さり、昨年同様、冬とは思えない熱い1日でした。やはりライト先生の特別セミナーは寒い冬に合う、冬の恒例のセミナーです。
今回のセミナーの詳細な内容は、Webジャーナルで報告を予定しています。(山岸)
ライト博士のブログにもライブインタビューについての記事が掲載されています。
是非ご覧下さい http://www.lorrainewright.com/blog/2012/02/16/a-problem-of-loving-too-much/
FASC式家族事例検討会報告
FASC式家族事例検討は、事例検討を通して家族アセスメントを学びます。検討するのは進行中の事例で、明日からの実践に生かせる何かを参加者自身が得ていくのが特徴です。現在、数か所の施設で継続的に開催されています。「継続は力なり」正にそれを実感する2か所の事例検討会に同行しましたので報告します。
FASC式家族事例検討については、実践力を高める家族アセスメントPartⅡ カルガリー式家族看護モデル実践へのセカンドステップ(小林奈美著 医歯薬出版)をご覧下さい。
【鹿児島県 南九州病院】
4年目となる事例検討会が1月に行われました。今回は進行中の事例ではありませんでしたが、既に的確な振り返りもされていましたので、家族アセスメントや理論を用いると、その振り返りの内容がどのように裏付けられるのか、また、家族アセスメントをする上で不足していた情報や、ナースが取りにくいと感じる情報をどのようにとっていくかなどの内容でした。今回の事例で特筆すべきことは、家族との関わり方に困難を感じていた時に、この事例検討会の初期からのメンバーである他病棟のナースに相談に行き、そのアドバイスを受けて見事な実践につなげていた点です。年に1度の事例検討会ですが、学びたい人が学び、それを実践に生かしていると、病院全体の家族ケアがこんなにも高まるということに感動を覚えました。
【小石川医師会訪問看護ステーション】
この施設での事例検討会は、年2回毎、3年目になります。今回は、検討事例に関係する施設の方、ケアマネージャの方など、初めて参加される方も多かったため、基本的なジェノグラムの書き方と、絵を眺めながら得られるアセスメントの視点について、事例を紐解きながら解説がされました。長期に渡り、数人のナースが関わっている事例でしたので、情報を集約しながら、その家族の歴史を踏まえた上で、今の家族関係が理解出来る内容でした。様々な視点から家族の情報がポンポンと挙がっており、日頃のケアの質の高さを実感しました。家族の理解が深まると、それまでナースからの視点で「なぜ、どうして!」と思っていた感情自体が変化していき、正に小林先生の言う“デドックス”でした。普段からジェノグラムを活用していることも伺いました。とても熱く、層も厚いナースの集団にこれからも色々と学ばせていただきたいと思います。(田久保)